6.1 画像の操作
6.1.4 フレームプロパティの編集
フレームの配置,表示方法,サイズを変更する場合はプロパティを編集します. プロパティを編 集することによって,操作画面やタイプセッティングを利用しない印刷出力の時に,画像の代わ りにフレームだけを出力したり,画像をアイコン化させられます. フレームには注釈や,クロスリ ファレンスとハイパーテキストリンク用のキーを付けることができます. フレームプロパティの編 集は画像プロパティダイアログボックスのタブを利用します.
フレーム中の画像の移動,リサイズ,クロップなどを行うことは可能ですが,画像自体を編集す ることはできません. 画像のリサイズとクロッピングに関する詳細は137ページを参照してくだ さい.画像を編集する必要がある時は,その画像に対応したアプリケーションを利用します.
◮画像フレームのプロパティを編集する
1. フレームをクリックして,フレームの枠線上に8つのハンドルを表示します. または
フレームを選択します. または
フレームの右隣りにカーソルを配置します.
2. 標 準 ツ ー ル バ ー の プ ロ パ テ ィ ボ タ ン を ク リ ッ ク,ま た は,編 集メ ニ ュ ー か ら プ ロ パ ティを選択します.
または
画像フレーム上の画像のプロパティボタン をクリックします. または
ctrl + F5とします. 3. 目的のタブを選択します.
• 文書中のフレームの位置とサイズ,さらに操作画面や印刷時のフレームの出力方法を編 集する場合はレイアウトタブを利用します.
• フレームのキー,注釈,アイコン名などを編集する場合はラベリングタブを利用します.
• フレーム中の画像のサイズ,配置などを編集する場合は画像のプロパティタブを利用し ます.
4. 必要に応じてプロパティを編集します.
5. OKボタンをクリックします.
Note タ ブ ダ イ ア ロ グ でOKを ク リ ッ ク す る と, 他 の タ ブ シ ー ト の 編 集 内 容 も 有 効 に な り ま す. キャンセルならば,その逆に全ての編集内容を破棄することになります.
フレームの配置
画像はインライン,ディスプレイのどちらにも配置できます. SWPとSW の場合,さらに,フ ローティングフレームを使って画像を配置できます. インポートした画像はインストールしたシス テムのデフォルト設定にしたがって配置されます. インポートした画像の配置に関するプロパティ
134 第6章 画像と表を利用する
は個々に編集できます.
◮フレームの配置を編集する
1. フレームを選択し,プロパティのレイアウトタブを表示します. 2. 配置の項目で,目的の位置を選択します.
タブシートは選択した表示方法によって異なります.
• インラインを選択すると,文字のベースラインオフセットを設定できます.
• ディスプレイを選択すると,プログラムは新しい行の中央に画像を表示します. オプ ションは利用できません.
• フローティングを選択すると,フローティングの配置オプションを選択できます. オプ ションには現在の位置,ページの上,ページの下,別のページがあります.
3. OKボタンをクリックします.
フレームの表示方法
画像をフレーム付きで表示したり,印刷する,または,フレーム無しで出力する,フレームとそ の中の画像をアイコン化する,画像を表示せずにフレームだけ表示するなど,画像の表示方法には 色々なオプションが用意されています. これらのオプションのデフォルトは自由に編集可能です. もちろん,これらの設定はタイプセッティングを利用しない出力に対して有効となるものです. 画 面上では画像とそのフレームを表示させ,通常印刷時にはフレーム無しで画像だけを印刷させるこ ともできます. 文書をタイプセット出力した場合は,タイプセッティング仕様にしたがって画像は 出力されます.
大きな画像を画面に表示したり,印刷するには時間がかかります. 画像のサイズが大きい場合は フレームをアイコン化させたり,フレームだけを表示することによって操作性を向上させられま す. タイプセットを実行すると,これらの印刷オプションは無効になります. 文書を印刷する場合 は,このオプションの設定に気を付けましょう.
◮操作画面と印刷時のフレームの表示方法を編集する
1. フレームを選択してプロパティを表示します. プロットレイアウトタブを表示します. 2. 画面表示属性の項目で,目的の出力方法を選択します.
オプション 効果
モデル ユーザ設定ダイアログボックスの設定内容 に従ってフレームを表示.
フレーム中 枠線であるフレームを付けて画像を表示. 画像のみ 枠線を付けずに画像を表示.
フレームのみ 画像の代わりにフレームだけを表示. アイコン化 画像を示す灰色ボックスだけを表示. 3. 印刷の属性項目で,目的の出力方法を選択します.
オプション 効果
フレーム中 枠線であるフレームを付けて画像を表示. 画像のみ 枠線を付けずに画像を表示.
フレームのみ* 画像の代わりにフレームだけを表示. アイコン化* 画像を示す灰色ボックスだけを表示.
*SWP とSWでタイプセッティングを実行した時は無効です.
4. フレームのアイコン化を選択する場合は,印刷と画面表示用に内容を判別できるような画像 ファイル名を付けましょう.
(a)ラベリングタブを表示します.
(b)名前のテキストボックスに画像の内容を判別できる,分かりやすいファイル名を入力し ます.
名前を入力しないとプログラムは画像ファイルの名前を使用します.
Note: 文書をHTML形式でエクスポートする場合,プログラムは, ALTテキストを作成す
るための名前も利用します.
5. OKボタンをクリックします.
OKボタンをクリックすると,任意のタブで編集したすべての内容が有効になります.
フレームのサイズ調整
インポートする画像の画面表示サイズはユーザ設定ダイアログボックス(参照: 343ページ)の 画像タブで設定します. 指定したフレームの大きさに画像を正確にフィットするオプションを選択 した場合,プログラムはすべての画像を,画像と同じ大きさのフレームにインポートします. この オプションを選択していなければ,プログラムは画像サイズよりも少し大きめのフレームを自動的 に作成します.
基本的に自動作成されるフレームサイズで十分です. しかし,タイプセッティングを利用しない 場合,画像の上下に表示される注釈の表示範囲はフレームによって制限されてしまいます. 長い注 釈を入力する場合,フレームサイズを変更しなければなりません. フレームサイズを変更しても, 中に含まれる画像のサイズに影響することはありません.フレームと一緒に画像のサイズも変更す る場合は次の画像のリサイズと切り取りを参照してください.
◮フレームサイズを編集する
1. フレームを選択してプロパティを表示します. そしてレイアウトタブを表示します.
136 第6章 画像と表を利用する
2. サイズの項目でフレームサイズの大きさを目的の値に変更します. 3. 単位の項目で,目的の単位を選択します.
フレームの幅や高さの値を調節するため単位を変えて調節します. 4. 画像のサイズを変更しない時は次のように操作します.
(a)画像のプロパティタブを表示します.
(b)サイズの項目でカスタムを選択します.
(c)縦横比を維持するオプションを選択します.
(d)スケールの項目で,縦横の値に100を入力します.
5. OKボタンをクリックします.
フレームにラベルを付ける
フレームにキーや注釈,そして名前を付ける方法を説明します. タイプセッティングを利用し ない出力の場合,キーはハイパーリンクテキスト用に利用されます. SWPやSW で文書をタイ プセット出力する場合,フローティングフレームに付けたキーはクロスリファレンスに利用され ます.
注釈の出力デザインは,タイプセッティング仕様とスタイルの情報によって決まります. フロー ティングフレームの場合,注釈は上下どちらにでも表示できます. タイプセッティングを利用しな い出力の場合,脚注はフレームの幅に対応した分しか表示されません.
This is a small
フレームが小さすぎたり,注釈が長すぎる場合はフレームの幅を調整します. しかし,タイプセッ ト出力した場合,注釈はすべて表示されます.
This is a small butterfly.
また,タイプセッティング仕様が画像の一覧を作成するものである場合,フローティングフレーム の注釈や,その短縮形を利用して一覧を作成できます. 画像の一覧を作成する方法は第10章“タ イプセッティング用の文書作成” を参照してください. デフォルトで,インポートした画像のフ レーム名は画像ファイルの名前になります. フレームをアイコン化するとプログラムはアイコン を指定する名前を利用します. また,文書をHTML形式でエクスポートする場合,画像のための ALTテキストを作成する際にもその名前(インポートされた画像のフルパスを含む)が利用され ます.
◮フレームにキーや注釈を付ける
1. フレームを選択し,プロパティを表示します. そしてラベリングタブを表示します.